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旧奥村家(宗家)上屋敷土塀修復

所在地  金沢市飛梅町

竣工年  2021年

 

金沢医療センターの周囲を囲み、ロゴマ-クにも取り入れている長土塀は、令和2年1月に金沢市の有形文化財に指定された、歴史的価値の高い建造物です。

 当院は加賀藩家老の八家の一つである奥村家(宗家)の上屋敷跡にあり、辰巳用水に面する土塀は1759(宝暦9)年の大火で焼失し、1779(安永8)年までに復元され、加賀八家上屋敷跡で現存する唯一の土塀です。戸室石の精緻な石積が美しく、市内随一の規模を有し、その威容が加賀八家屋敷地の往時の風格を今日に伝えます。

また、兼六園下につながる尻垂坂沿いの土塀は1919(大正8)年の市街電車の軌道敷設工事に合わせて造られました。奥村家上屋敷の景観を損なわないため先人が、伝統的な構法によって造った土塀です。

 近年、兼六園側の土塀の2箇所で地盤沈下が見られ土台部分から落ち込み、これにより土塀全体が引っ張られ病院側に6.2度傾いていることが判明しました。ついては、貴重な文化財を後世に末永く残す保存と維持のため、修繕工事を行うことになりました。

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