金沢市指定保存建造物 旧森紙店

所在地  金沢市野町1丁目2番34号

竣工年  江戸時代末期(推定)

 

 旧森紙店は、復元されたものを除けば金沢で最後の一軒となった「板葺き石置き屋根」が残る江戸末期の町家です。

 主屋は桁行4間、梁間7間半で、切妻造・平入、板葺き石置き屋根、1階庇は瓦葺きです。表構えはセガイ造で1階のガラス戸、2階窓の一部を除き旧態をとどめています。平面はトオリニワに面して表からミセ、チャノマ、ザシキを配する典型的な町家の構成をとっています。内部の仕上げは柱、梁、天井、建具など全て弁柄で塗られています。

 

 携わったのは、国道157号線の拡幅に伴い、建物を解体せずに「曳き家」という手法を用いて6メートル後方に移動させるという計画です。油圧ジャッキで建物を浮かせ、基礎工事を施した後に再び地上に下ろします。

 歴史都市金沢で、これからの活用策が期待される大切な町家なので、調査を進めながら慎重に作業を行いました。